[p.0390][p.0391]
源平盛衰記
三十三
光隆卿向木曾許附木曾院参頑事猫間中納言光隆卿宣ふべき事有て、木曾が許へ座して、先雑色して角と雲入られたり、〈○中略〉暫物語し給ひて、〈○中略〉何鹿田舎合子の大に尻高く底深に、生塗なるが所々剥たるに、毛立したる飯の黒く籾交なりけるお堆盛て、御菜三種に平茸の汁一つ折敷に居て、根井持来りて、中納言の前にさし居たり、