[p.0392]
飯粥考
〓飯(かしきかて)按に〓飯は、今の赤飯などのごとく、黒豆、小豆、角豆、なにゝもあれ、合(かて)て炊たるおいふ、和名抄釈義〈飲食部〉にも〓飯炊合といへり、万葉集〈五の巻〉に、老爾氐(おひにた)阿留(る)、我身上爾(わがみのうへに)、病遠等(やまひおら)、加氐々阿礼婆(かてヽあれば)雲々、〈○中略〉推古紀〈三年四月の条〉に、島人不知沈水、以交(かてヽ)薪焼於竈雲々、文選蜀都賦〈左思三都賦の一〉に、雑以薀藻、糅(かつるに)以蘋蘩雲々、〈○中略〉などあるにて、加天は合雑の義なること知べし、