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松の落葉

粥むかしの物語ぶみに、かゆといふことのあまた見えたるお、今の世の粥とおもひてはことたがひぬべし、江家次第七の巻解斎のくだりに、蔵人供御粥〈堅粥也、高盛之、〉と見え、又立御箸粥上入御とあるにておもふべし、粥といふは今の飯なり、むかし飯といへるは、こしきにてむしたるものにて、今の世にいはゆるこはいひのことぞ、