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物類称呼
四衣食
小豆粥 あづきがゆ 加賀にて、さくらが(○○○○)ゆと雲、但馬国にて、ざふすい(○○○○)といふ、世俗わたましに赤豆粥お煮て祝ふこと有、一説に是はもと伊豆の国風にて、三島明神の氏子伊豆の豆と三島の三お象りて、豆三粒入るより、今通じて世上の流例となるといへり、〈未詳〉又正月十五日小豆がゆお煮て都鄙家毎に是お食す、清少納言枕草子〈に〉十五日はもちがゆのせくまいるとかきしも此こと也、おなじ草子に、かゆの木にて女おうつ事お書るも此日なり、狭衣にも見えたり、