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太平記

大塔宮熊野落事大塔宮二品親王〈○護良〉は、〈○中略〉般若寺お御出在て、熊野の方へぞ落させ給ける、〈○中略〉路の程十三日に十津河へぞ著せ給ひける、宮おばとある辻堂の内に奉置て、御供の人々は在家に行て、熊野参詣の山伏共、道に迷て来れる由お雲ければ、在家の者共哀お垂て、粟の飯、橡の粥など取出して、其飢お相助く、宮にも此等お進せて、二三日は過けり、