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日本歳時記
七冬
小寒大寒三十日の間、今世俗に寒の中と称す、此間に食物薬物等お製すれば、水の性よき故久しくたくはへて損せず、此時製する物下に記す、〈○中略〉粳米お乾飯にする法 粳米お多く臘水に四五日浸し、蒸籠にてむし、曝乾して、瓶に入貯置べし、用る時、熱湯に漬せば速に飯となる、粘なふして胸腹に不塞甚可なり、旅行の時、布に包てこれお沸湯に投ずれば忽に飯となる、是日用道中、陣中不可〓供也、