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当流献方口伝七冊之書
一糒お出す時も式者土器也、間の土器に中お高く盛也、水は跡より出る、向菜は塩香物也、糒の跡に別に肴出さぬ時は、向の右の手先に鮎の白乾、又者からすみなど組付出す事も有、此時者糒の時白干喰べからず、此菜も大重也、輪に据る也、〈○中略〉一糒は五月の中より七月の中まで座敷へも出す事法也、根本河内国道明寺より初る也、是によりて俗に糒お呼て道明寺といふ也、