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宗五大草紙

人の相伴する事一点心の時参様、〈○中略〉むしむぎはあけざまにわんへ入られ候、〈○中略〉むしむぎのこきり物、右しいたけ、左あおみ、中六てうすさい、まんぢうのすさい、前むしむぎのすさい、さきたるべし、すさいはくはぬがよし、又まんぢうのすさい右、むしむぎのすさい左に並て置共雲、又たうじすさいも、こもちやわんのさらに入候と雲、むしむぎのこきり物、さんせう左、しやうが右、あんにん中、むぎのすはる時、此さらお左へのけて、むぎおすへべし、まんぢうのこ、此さらおし左におくと雲説有、猶可尋、汁へこお入候程に、はし持ながらまんぢうおわり候、左の手なるお置、右の手なるお左へとりてくふべし、こおこぼさぬやうにわるべし、〈○中略〉一饅頭のなき時、むしむぎの参様、出家方にはそへ肴はなし、さうけいに引かへ候、〈○図略〉一一献の時むしむぎ参様、そへ肴あるべし、〈○中略〉一同時ぬるひやむぎ参様、但殿中にては見及ばず候、