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守貞漫稿
五生業
温飩蕎麦屋今世京坂の温飩屋〈○中略〉器十六文のうどんそばともに平皿に盛る、常の肴皿の麁なる物也、しつぽく以下は或は平に盛る椀也、小田巻は大茶碗に盛る、むす故也、〈○中略〉江戸は二八の蕎麦にも皿お用ひず、下図〈○図略〉の如き外面朱ぬり内黒なり、底横木二本ありて竹簀おしき、其上にそばお盛る、是お盛りと雲、盛そばの下略也、だし汁かけたるお上略して掛と雲、かけは井鉢に盛る、天ぷら、花巻、しつぽく、あられ、なんばん等皆井鉢に盛る、