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守貞漫稿
五生業
温飩蕎麦屋今世江戸の蕎麦屋大略毎町一戸あり、不繁昌の地にても四五町一戸也、従来二八後に二十四文の物お商ふお駄蕎麦と雲(○○○○○○○○○○○○○○○○○○○)、駄は総て粗お雲ふ俗語也、駄にも行灯等には手打と記せども、実は手打と雲は、別に精製お商ふ店あり、真の手打蕎麦屋には二八の駄そばはうらず(○○○○○○○○○○○○○○○○○○○)、〈○中略〉万延元年蕎麦高価のことに係り、江戸府内蕎麦店会合す、其戸数三千七百六十三店、蓋夜商俗に雲よたかそばやは除之、