[p.0611]
槐記続編
享保十八年三月七日より至十七日一所に記之、滋井入道殿の御談に、今せうでんの祭に、油揚の餅に何やかやつヽみて、供物にするお歓喜団と雲へり、これは職方にある菓子なり、定めて職方の物おとりて、あの方に用るなるべしと仰せられしに、仰に〈○近衛家熙〉いやとよ、あれは天竺よりこれあること也、先日も噂ありし、卒悉伽羅経の中にくはしくみへたり、則ち歓喜団と雲製もくはしくみへたり、