[p.0650][p.0651]
類聚名物考
飲食二
らくがん 落雁今らくがんと雲菓子有、もと近江八景の平砂の落雁より出し名なり、白き砕米に黒胡麻お村々とかけ入たり、そのさま雁に似たれば也、形は昔は洲浜のさまなりしが、今は種々の形出来たり、かゝるものといへども、その初は故由有しが、後はとりうしなへる事多く、その名同じくして物異に変るもの也、