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守貞漫稿
五生業
紅梅焼(○○○)看板〈○図略〉看板宣二尺余、木制紙はり白粉ぬり、縁り及び勾形は丹にて描く、桜花形と二つ掛たるも多し、弘化嘉永の比より江戸小市にて売之、其前も有之歟未知之、紅梅焼は小麦粉に砂糖お和し扁平にし、梅形或桜形に押し抜き、平鉄鍋上に焼たる一種の麁菓子也、当時に至り所々売之て一時流行す、其形宣二寸許り、価大略二銭、或は形お異にし、香餅焼等の文字お用ふるもあり、精製には米粉にて製するに至る、