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嬉遊笑覧
十上飲食
東海道名所記島原の条、門の内より半町あまり南へさがる、右の方は茶屋なり、うんどん、そば切、やき豆腐、其外百一口(○○○)の菓子あり、百一とは数の多きおいふ、釈氏要覧道具部、百一物大概之辞也、薩婆多論雲、百物各可蓄一也、今江戸にて沢庵漬の間に、塩干の茄子お入て漬るお、百一づけといふも、唯数の多く入るおいふなり、冬瓜の花の百一は、むだ花の多きおいふ、百一口の菓子は、小きおいふなるべし、今いふ南京らくがん(○○○○○○○○○)などにや、