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弘賢随筆

諸白といふ事 忠貞日光道中幸手栗橋の辺にては、酒店の看板に片白(○○)有と記しぬ、安き酒の名目なりとぞ、則諸白の字義に対したるやおかし右は延享の頃、私曾祖父日光へ参詣致候節の紀行に見えたり、隻今片白と申名目有無不相知、