[p.0697]
貞丈雑記
七酒盃
一白酒と雲事、条々聞書に、公方様にては、正月五け日、其外節朔には、片口の御銚子白し、御酒も白酒也とあり、白酒とは今も有白酒也、〈濃くは有べからず、うすく有べし〉餅米にて作る也、〈餅米は酒の気おやはらかにする物也、〉禁裏にて御代替りの初に、大嘗会と雲御神事有、其時に神に白酒黒酒とて二品の神酒お奉り給ふ、白酒はすみ酒也、右白酒は是の事とは違ふ也、