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万金産業袋

酒ほうめいしゆ(○○○○○○) 上白米壱石、常の酒めしにむし、かうじ米にて弐斗、〈花おあらひ〉生しやうちう壱石弐三斗入て仕こみ、日数五十日ほどして、常酒のごとくにあぐる、酒にあげて熟地黄〈め弐拾匁〉山薬茯苓〈各拾五匁〉肉桂〈め拾匁〉以上四味おあら刻にして、布の袋に入〈れ〉外に黒豆七合〈よくいり皮お去〉秈(たいたうごめ)壱升〈是もよくいりて〉此二色おまた袋に入、右のすみ酒の中へいれ、七日過て取出ししぼりあげ、又蓋およくして、気の洩ぬやうに十日計も過て口お明也、但此薬味は、さい初米かうじと一所に仕こみ、右の日数お経てしぼるも有、たいたうごめ、くろ豆は、家々の調方にて一定ならず、