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古事記伝

醸は、酒お造るお雲、古歌にこれかれ見ゆ、字鏡に、醸酒酒也、佐介加無と注せり、〈此加牟お、口にて咬咀(かみ)て作る故なりと雲は、おしあてのひがことなり、加牟は、和名抄に、麹お加無太知とあるは、かびたちにて、俗に花の付と雲これなり、されば酒もかびだゝせて作る意にて、加牟とは雲なり、故加毛須とも雲り、〉