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太閤記
十六
醍醐の花見秀吉公父子其外上臈衆かちにて、いとしづかなる有さま、人間の住家にはあらざるにやとおもはれて艶也、〈○中略〉御供にあらぬ諸侯大夫并京堺の歴々より、折作物珍物其員おつくし、名酒には加賀の菊酒(○○○○○)、麻池酒(○○○)、其外天野(○○)、平野(○○)、奈良の僧坊酒(○○○○○○)、尾の道(○○○)、児島(○○)、博多の煉(○○○○)、江川酒(○○○)等お捧奉り、院内にみちて院外にあふれにけり、