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梅園日記

卯酒大鏡雲、〈○本文略〉ばうすお一本には卯酒と書り、後夜は、雲図抄裏書に、後夜自子之刻、至丑二刻半とあり、されば夜中より、卯の時まで飲む酒の意と聞えたり、然れども、卯酒は夜中より飲む事にあらず、朗詠集私注に、卯時飲酒謂之卯酒とある説是なり、白居易が詩に多き語なり、中州集に、宋九嘉が卯酒詩に、臘蟻初浮社甕〓宿醒正渇卯時投、酔郷几几陶陶裏、底事形骸底事愁、東坡集蘇軾が午窻座睡詩に、体適劇卯酒、李厚が注に、白楽天詩、未如卯時酒、神速功力倍、これらお見てさとるべし、