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塵袋
九飲食
一味噌と雲ふは正字歟、あて字歟、 正字は末醤なり、それお書きあやまりて未醤と書なす、末は搗抹義也、末せざるは常のひしほ、末したるはみそなり、このゆへに末お用るべきお、字の相似たるゆへに、末お未と書けり、今の世には未の字に口篇おくはへて、味とかき、醤おば曾となして、あて字になりたる様なり、醤の字おばひしほとも、あへものともよむ、