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一話一言
十五
味噌♯閩山釈茞亭伝所著蕭鳴草の中に、崎陽寄故園諸君子十首あり、其一に、♯不弁殊方語、山童在指揮、那知郷思痩、但説味噌肥、〈風俗以豆為之、土語米梭、食能肥人、〉力疾酬人事、孤吟羨鳥飛、悲哉秋瑟々、長憶槍柴扉、♯南都の僧始て味噌お嘗めて未曾有といひしより、味噌の名ありと、春台紫芝園漫筆に載せ、一本堂薬選に和名抄の未醤お以て、味噌なるべしといひしも思ひ出らる、