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料理物語
万聞書
浜納豆(○○○)は 大豆壱斗味噌のごとくたきて上候て、うどんのこお壱斗入、よくあはせてねさせて、こもおふたにして、三日ばかり置てみれば、よくね申候、ね候はゞふたおとりそとさまして、うへおしたへかへして又ねさせ候、よくね候はゞかきよせ、水六塩三にてつくり入候、水五にてもいよ〳〵よし、さて時々かき合候、三十日候間、はかきてよし、土用に作り入候へ共、九月九日ごろまで置候てよし、ねさせやう口伝、戸板に入候へば、戸のさんの高さほどにもりてよし、あつく候へばあしく候、三十日もかき大かたなれ申候時、から皮生姜など入候て、くちおよくいたしおき申候也、