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塵袋
九飲食
一沙糖と沙棠とは一物歟、各別歟、 各別也、沙糖は唐のあめ也、甘蔗と雲ふ草は、たかくおひあがりて、くきはまきものヽ如し、あまき草也、象これおこのみくらふ、人もこの草のくきおわぎりにきりてすはぶれば、あまきしるあり、これお煎じてつヽはかしたるお沙糖と雲ふ、沙棠は仙菓の名也、つねにあるものに非ず、山海経曰、崑崙丘有木焉、其状如やま棠(なしの)、而黄花赤実、其味如李、而無核、名曰沙棠、御用也、水永人食使不溺雲へり、呂氏春秋曰、果之美者、沙棠之実と雲へり、