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重修本草綱目啓蒙
二十二蓏
沙糖〈○中略〉♯黒糖にも数品あり、色黒き者、色赤き者あり、薩州より来るは紫黒色なり、福州より来るは紅紫色なり、是お唐黒と雲、色は異なれども物は同じ、故に紅沙糖赤沙糖の名あり、琉球より来る散沙糖は灰なし、上品なり、〈○中略〉白沙糖に上中下の三品あり、本邦にて上品お大白と雲、其次お中白と雲、下品おしみと雲、唐山にて大白は上白〈閩書〉と雲、一名清糖、〈同上〉洋糖、〈広東新語〉中白〈閩書通名〉は一名官糖、〈同上〉しみは下白と雲、〈閩書〉一名奮尾、〈同書〉〓尾、〈広東新語〉又舶来の白糖数品あり、紅毛より来る者は乾て潤はず、故に味薄けれども、菓舗に上品とす、唐山より来る者は潤ありて、久しく貯ふれば塊おなす、故に下品とす、