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重修本草綱目啓蒙
十五蔓草
千歳蕾 一名万歳藤〈通雅〉♯古昔あまちやと訓ず、蜂蜜沙糖の類未だ日本に渡らざる以前は、甘葛煎(あまから)お用ひ、諸国よりも貢すること延喜式に見たり、又香煎(あわせがう)お調ふこと、香の書に出、その甘葛煎はあまちやお用て製すと雲ふ、今のあまちやに非ず、和州十津川のあまかづらは比類なるべし、今のあまちやに草木の二種あり、つるあまちやは絞股藍、〈救荒本草〉木あまちやは土常山〈常山の条下〉なり、