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乾肉は、鳥獣魚介お、乾燥せしめたるものにして、古くほじヽと称し、脯の字お書したり、腊はきたひと雲ひて、乾燥して堅からしめたるの名ならん、鳥肉お乾したるお、ほしどりと雲ひ、魚肉お乾したるお、ほしいおと雲へり、魚条は又楚割の字お用いて、すはやり、又は、そわりと雲ふ、魚お乾して細削したるものなり、鰹節はかつおぶしと雲ふ、鰹お割きて、蒸して後曝乾したるものなり、魥はおさしと雲ふ、魚お竹に貫きて乾したるものなり、後世魚眼お貫き之おめざしと雲ふ、塩肉は、亦塩物、塩引などの称あり、鳥獣魚介お塩に漬けたるお雲ふ、相物と雲ふは是なるべし、塩物は乾燥せしめたるにはあらざれども、同じく塩お用いるお以て、乾肉の下に併載せり、