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東雅
十二飲食
〓ほしいお〈○中略〉 又〈○倭名抄〉遊仙窟お引て、魚条読てすはやりといひ、本朝式は楚割といふと注せり、古語に細きおいひてさといひ、またさといふ詞お開き呼びては、すはといふ、木の細枝おすはえといふが如きこれ也、〈古語には、細枝おばさえだといひけり、〉さればすはといふは細也、やりとはわりといふ語の転ぜしなり、わりとは割也、魚肉お細く割きて条の如くなしぬるお、すはやりとはいひし也、楚の字お読む事、すはの如くなるは、字の音おもて呼ぶ也、