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宗五大草紙

人の相伴する事一さんぼう膳の事たしかならず候、殿中などにてもしげくは見及候はず候、大方此分か、先四季の山おつくる、一季お残して三季お作候、過去現在未来、此三お五と入に、三かなわにすへて、御前にてたれみそおかけ候、くひやう両やうに申候、一には当季お残して、よの二季くづしてくふべし共雲、又三季ながらくづしてくふとも申候、但当季お残したるが能候とやらん申候、但今思案致候へば、もと三候つるは、三季ながらくづされ候て、御前よりあがりたるやうにおぼえ候、いかが、〈○下略〉