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倭訓栞
前編六加
かまぼこ 蒲の花おいふは、蒲鉾の義也、本草にも花抱梗端、如武士捧杵、故俚俗謂之蒲槌と見へたり、魚糕おいふは、形色の蒲鉾に似たる也、近世の製にして、西土の書にも見へず、大双紙になまず本なりといへり、今多くはもお用う、本式は魚肉お鎗とし、竹串に貫き炙る物也といへり、