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瓦礫雑考
初編
硯蓋蒲鉾の部鯛かまぼこ 鰹味噌かまぼこ あま鯛かまぼこ きすかまぼこ 鮭かまぼこ 鰆かまぼこ鱈かまぼこ ひらめかまぼこ 生貝わたかまぼこ 雲丹かまぼこ たまごきみかまぼこいかかまぼこ 濃茶かまぼこ あさひかまぼこ 青山かまぼこしんぢよの伝一鴨鯛きすあまだいひらめの類、魚の上身かき、鯛のごとく庖丁にて取、摺鉢にて能々すり、薯蕷鶏卵の白みお入、水に鰹節おかきて入、能浸し置、其水だしにて身おのばし、甘みはみりん酒お煮かへしてさまし、塩にてあんばい致し、茶碗の蓋にて形取こしらへ、大鍋へ湯お沢山に入て仕上る也、一鴨は身お能々いたにてたゝき、仕様右同断、 蒲ぼこの伝一鯛片身におろし、上身おかきて取、すり鉢にて能々すり、玉子の白み少しに味淋酒煮かへしさまし入、塩にてあんばいする也、何れの魚にても仕様同断、猶鯛は小鯛よろし、