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四条流庖丁書
一蒲鉾の事、刀めお付て参することは、悉には不可有之、貴人御前一両人計かと見えたり、当世真お依不知、推量て万仕間、刀めお悉付て出也、然間是お喰人過お仕出事あり、古より刀めお不付は、人にあやまりお蒙せじが為也、貴人又は女房児喝食など計には刀め有べし、刀め付ること口伝、人に見せざる様に可仕、当流の秘事也、