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料理山海郷

梅漬梅一升にしほ五合入、おし掛、度々上下へふりかへしおき、梅酢上まであがるとき、梅お陰ぼしに一日半干てつぼに入、上に塩ふり置、右の梅酢お用ひ、梅の皮お去入申候、しほ二合余ふり、其上へしそお多く洗ひ、水気なき迄陰干にして、右の梅の上へふたにおき、其上へ塩二合ふりて、はしにてそろ〳〵とおし付おく、手お入ることあしゝ、箸も水気なき様に、何にても水気お取、紫蘇の中へつける、漬るときしほ少しづゝ入る、麩はその儘つけて押おかけ、水気お去、瓜、生姜、名荷、笋、蓮根、此類は湯煮して水気お取入、ほうづきは上のかわとり塩入漬る、何によらず、よく〳〵水気お去べし、