[p.1055][p.1056]
諸国名産大根料理秘伝抄

河内盛口(○○○○)細大根豉漬(みそづけ)糟漬(かすづけ)の仕方一此大根生(なま)にて出る節、二日ほど、よき日にほして、塩お見合にふり、くきの通りに漬る也、但おし石は軽きがよし、へしやげ候へばあしく候、また新ぬかみそへ漬るも一段よろしく候、扠一け月ほどして取出し水にて洗ひ、雫おたらし、暫く風にふかせ、扠酒の粕壱升に塩三合ほど入、よくねり合せ漬申候、但ふり塩少しする也、一重々々に粕おしき、大こんおとくとおしつけ、ふたおとくとする也、又みそ漬は、内仕込の豉にふり塩也、右盛口細大根計なり、右ふたの口お紙にてよく包み申候也、但し外の大こん、かぶらお漬るも右の通也、塩は見合に入る、