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枕草子

東宮の御使に、ちかよりの少将まいりたり、〈○中略〉御返はやなどあれど、とみにもきこえ給はぬお、なにがし〈○藤原道隆〉が見侍れば、書給はぬなめり、さらぬ折はまもなく、是よりぞ聞え給ふなるなど申給へば、〈○下略〉