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枕草子
十
賀茂へまうづる道に、女どものあたらしきおしきのやうなる物お笠にきて、いとおほくたてりて、歌おうたひ、おきふすやうに見えて、隻何すともなくうしろざまに行は、いかなるにかあらん、おかしと見るほどに、郭公おいとなめくうたふ声ぞ心うき、ほとヽぎすよ、おれよ、かやつ(○○○)よ、おれなきてぞ、われは田にたつとうたふに、〈○下略〉