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倭訓栞
前編十三/曾
それがし 某およめり、礼記の注に、某名也、臣諱君故曰某、凡不知名者皆曰某と見えたり、某がぬしといふ義成べし、今俗自称とするは、西土にも某啓す、某白すの類、皆名に代る也、北山抄などに、肱おそれがしとよむは、篇海に義同某と見え、集韻に肱通作私とも見えたり、