[p.0022]
倭訓栞
前編二十九/末
ますらお 男子又丈夫およめり、日本紀に見ゆ、優男(まさりお)也といへり、すらさり通ず、紀及万葉集ともに丈夫おも訓ぜり、涅槃経は大夫とみゆ、万葉集に益荒夫と書り、又ますらたけおとも見えたり、荒は武健おいふ、荒男等とのみも見えたり、手弱女にむかへたる称謂也、正字通、丈者曾称之辞、倚仗義、近非尽長八尺而後謂之丈夫と見えたり、