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万葉集
十六/有由縁並雑歌
古歌曰
橘(たちばなの)、寺之長屋爾(てらのながやに)、吾率宿之(わがいねし)、童女波奈理波(うないばなりは)、髪上都良武可(かみあげつらむか)、
右歌、椎野連長年脈〈○脈恐説誤〉曰、夫寺家之屋者、不有俗人寝処、亦称、若冠女曰放髪鉱矣、然則腹句已雲、放髪鉱者、尾句不可重雲著冠之辞哉、 決曰
橘之(たちばなの)、光有長屋爾(てれるながやに)、吾率宿之(わがいねし)、宇奈為放爾(うないばなりに)、髪挙都良武香(かみあげつらむか)