[p.0156]
古事記伝

嫡妻は字鏡に、嫡牟加比女(むかひめ)と見え、書紀に多く正妃とあり、此等に依て訓べし、牟加比は正しく夫に対配意なり、〈物語文に、今の妻の生る子お、むかひばらと雲るは、先妻と別けて、今妻おいへれど、是も本は嫡妻腹より転れるにや、〉