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古事記伝
二十八
熱田縁起に雲、〈○中略〉先是日本武尊、於甲斐坂折宮、有恋宮酢媛、即歌曰、阿由知何多(あゆちがた)、比加弥阿禰古波(ひがみあねこは)、和例許牟止(われこむと)、止許佐留良牟也(とこさるらむや)、阿波礼阿禰古乎(あはれあねこお)、〈(中略)比加弥阿禰古とは、宮酢媛お指して詔ふなり、氷上なる姉子と雲意なり、曾丹集歌に、あねこが閨と雲り、今世の言にも、若き女お、姉とも姉御ともいふ、式に愛知郡火上姉子神社あり、雌媛お祭ると雲り、〉