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倭訓栞
前編三十六/与
よめ 婦おいふ、弱女の義也、手弱女人といへる意也、霊異記の歌にも、なれおそよめにほしとヽよめり、日本紀に、嬪又媛おもよめり、新撰字鏡には、娕娍嫂亜ともに訓せり、皆義おもてよめるもの也、嫂は嫂に同じ嫁、嫗は心得がたし、〈○中略〉爾雅注に、生曰妻死曰嬪、太宰氏曰、延年書雲、嬪于虞、詩雲、聿嬪于京、周礼有九嬪之官、此猶謂兄為昆妹為媦非死生之異称矣、