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代数考
幾代の孫といへるに己おば除くや除かざるやの事
按に〈一〉清和〈二〉貞純〈三(一)〉経基〈四(二)〉満仲〈五(三)〉頼信〈六(四)〉頼義〈七(五)〉義家〈八(六)〉義忠〈九(七)〉為義〈十(八)〉義朝、義経なり、但こヽには己お除きてかぞへたれど、此書の内藤原信頼の先祖おいへる所には、己お加へてかぞへたり、その例によれば、こヽも義忠お除き、己お加へてかぞへたるにもやとおもはる、この義忠は、義家在世の内に横死せられて、義家より直に孫為義お猶子にして、家督お譲りたればなり、もし然る故ならば、前段に論ぜし如く、父なりとも家督おつがざる人は除きてかぞふるおいよいよ通例とすべし、