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倭訓栞
前編五/乎
おぢ 倭名抄に伯父お訓ぜり、小父の義也といへり、又季父おおとおぢ、従祖父おおほおぢ、族父おおほおほぢおぢ、舅お母方のおぢ、従舅お母方のおほおぢとよめり、又新撰字鏡に阿伯おえおぢ、阿叔おおとおぢと訓ぜり、万葉集におぢがその日と見えたるは、舅が其日の義也といへり、老翁お日本紀、倭名抄によめるも、伯父に准らへていふ詞也、今も老たる人お尊み親みてしかいへり、神代紀に舅おおぢとのみよめるも是也、孫炎が説に、舅之言旧尊長之称と見えたり、