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古事記伝
三十三
骨は加婆泥(かばね)と訓べし、大山守命の御屍なり、古此骨字お、屍のことに通はし用ひたりしなり、〈そはもと屍の年た経て、骨のかぎりになれるお雲るより出れるなるべし、今世に死骸と雲骸字も、骨のことなり、〉書紀顕宗巻に御骨埋処、欽明巻に、骨積於巌岫などあるも屍なり、万葉十八〈二十一丁〉に海行者(うみゆかば)、美郡久屍(みづくかばね)、山行者(やまゆかば)、草牟須屍(くさむすかばね)、