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源氏物語
二十二/玉蔓
此国のかみの北方もまうでたりけり、いかめしくいきほひたるおうらやみて、この三条がいふやう、大ひさにはこと〴〵も申さじ、あが姫君大弐の北方ならずば、たうごくの受領の北方になし奉らん、三条らも、ずいぶむにさかえて帰り申ば、つかうまつらんと、ひたひ(○○○)に手おあてヽ念じ入ており、