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松屋筆記
八十四
生肌武者、つんぼう武者、雑人原、白歯者、青葉者、
同部〈○甲州真伝歩騎必用口伝四巻行軍部〉生肌武者、つんぼう武者、雑人原〈白歯者共〉といへる条に、この三け条は、古へなきことばなり、近代雲ならはすと見へたり、生肌武者とは薄手お負、其疵未愈ざるに大合戦あれば、出ずして協ぬゆへ、それ〳〵の支配頭へことはり、具足おきて出るものお雲、又一説に、手負武者、頭にことはり、具足おきず羽織ばかりにて出るお雲との二説なり、つんぼう武者(○○○○○○)は具足お著て、指物おさヽぬお雲、雑人原とは中間荒子の類、一度も具足きぬものお雲、これお青葉者とも雲なり、