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六代勝事記
後堀河
同〈○承久三年〉七月六日、太上天皇〈○後鳥羽〉お鳥羽殿に遷し奉る、〈○中略〉七条院今は限りの御名残にたへず、御幸なりたるに、ものヽふがせき申お、とかくなだめていらせたまひたれども、もろともになくより外の御詞なし、御目たがひにくれにければ、女房のかたに手おかけて、足にまかせて、やがてたちかへらせ給にけり、