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藩翰譜
七下/伊達
政宗〈○中略〉郎等遠藤不入斎お使者として、関白〈○秀吉〉に音信お通ず、急ぎ政宗御陣にまいり向ふべきよし仰せ下さる、やがて家の子郎等百騎お具して、天正十八年六月、本国お打立ち、下野の国にさしかヽり、小田原に趣く道塞つて通り得ず、会津のうち大内といふ所より引返し、越後国へ係り、日数経て小田原に至る、関白まづ底闇といふ山の中に族館点じて、政宗お入れらる、政宗二十余りの男の眼片方なる(○○○○○)髪短く押し切て打かぶり、其貌甚だ異体なり、