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安斎随筆
前編八
腹自腹黒 古書に、腹白、腹黒と雲ふ事あり、腹は心腹とも腹心ともつヾけて、心は胸也、即腹と雲は、心お指して雲、心清く正直なるお腹白と雲也、漢土の書に、赤心と雲に同じ、赤はくらき事のなきお雲、又心きたなくうしろぐらきお腹黒と雲、漢土の書に黒心と雲に同じ、